今年もこの季節がやってきました。
日テレ恒例の24時間テレビ。今年はコロナ禍での開催ということで無観客での開催、また各地で行われる募金会場もなし。
こんな状態で開催する意味はあるのかと、疑問の声も数多く聞かれましたが、蓋を開けてみれば、最高視聴率27.6%と数字だけ見れば成功したと言えるのではないでしょうか。
偽善に真っ向から向かった24時間テレビ
24時間テレビと言えば、毎年聞かれるのが「偽善だ」「出演者は多額のギャラをもらってるんだろう?」というチャリティーに対する懐疑的な声です。
当然のことながら今年もその声は、あちこちから聞こえてきました。
特に疑問の声が多かったのが、シドニー五輪金メダリスト・高橋尚子さんによる「募金ラン」。
今回は3密を避けるため、公道ではなく人との距離をとれる私有地を使い、5キロメートルのコース1周ごとにランナー自身が10万円寄付する。
走ったのは高橋さんと、高橋さんが声をかけた「チームQ」の5人。
最初この企画内容を聞いた時、頭の中に「???」がたくさん浮かびました。実際ネットでも疑問に思った人は多いらしく
- 毎回意味不明な企画立案するの好きだなこの偽善番組
- 募金ランって何故走る必要があるの? 自分が出来る金額を普通に募金すればいいんじゃないの?
などの批判的な声が上がりました。
私自身も正直、なぜ一周走ったら募金するのかが分かりませんでした。
高橋尚子が”偽善”問題に言及
そんな批判のなか、注目を浴びたのが高橋尚子のVTRです。
今までは、日テレ側も”偽善”という声を聞きながらも、聞かないふりをしていたように思います。
しかし、今年の24時間テレビは違いました。VTRで高橋直子が”偽善”について言及したのです。
「『たくさんのお金をもらっているじゃないか』とか疑念を持たれている方も少なからずいると思うんですよね。
お金を頂く気持ちはないです。
『偽善』と言われることもあるでしょうし、この時期にマラソンをやる必要があるのかとか、いろんなご意見があると思いますが、私が今できるのは走ること。
コロナがあって、多くの人たちが大変な中で、私が走ることで何か恩返しができれば。私の姿を見て元気になってもらえる人がいるといいなと思います」
引用元-J-CASTニュース
そして、チームQとして共に走る土屋太鳳も”偽善”について言及しています。
「確かに寄付や支援に関する話題は難しいのかなと感じることもあるし『偽善』という感じ方も存在すると思います。
お金をかけて番組を作るなら、そのお金を寄付すればいいという意見も目にします。
安全への配慮のしかたや大事にする視点によっていろいろな考え方があると思うし、いろいろな意見があること自体がとても大切だと思います。
そのいろいろな考え方のひとつとして私が思うのは 寄付や援助だけだと、『する側』と『される側』という、2つの立場しか生まないかもしれない。
そうなったら結局『限られた世界でのやりとり』になってしまって問題が広く認識されないのかなと思うし自分自身そう感じる体験もありました」
「アーティストの方々がパフォーマンスや作品を通してチャリティー活動をしたりアスリートの方々がスポーツを通して支援や募金をしたりするように 今日の募金ランもランナーが募金するという新しい形を試すことが新しい一歩になると思ってます」
引用元-J-CASTニュース
チャリティー番組としては”偽善”と言われるのは確かに耳が痛いところだと思います。
それを今回はこのように、隠すことなく”偽善”に対する思いをぶつけたことに、多少なりとも感銘を受けました。
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